―ありふれたDIVAによるかけがえのない歌と愛…三〇歳記念特集
青土社
22.1 x 14.4 x 1.3 cm
274ページ
祝♡ゆっきゅん30代突入!
唯一無二の男の子であり、ありふれたDIVAであり、今もっとも意欲的に「わたしがわたしのままであること」を歌を通して肯定している歌姫・ゆっきゅん。彼が提示する各々がDIVAとして生きる可能性、発生しうる/してしまった情動に凛と向き合う詞、それを体現するポップアイコンとしてのふるまいが人々を鼓舞してやまない。ソロ・DIVA project、数々の作詞提供、電影と少年CQとしてのアイドル活動、映画祭の開催など、多岐にわたる活動の軌跡に鏤められた愛はどのような光を放つのか。生誕30年に祝福を送る。
[目次]
❖インタビュー
「かけがえのない、大したことのない私」という感じ / ゆっきゅん 聞き手=西森路代
❖対談
生まれ変わらない「私」の継承 / 大森靖子×ゆっきゅん
❖カラー口絵
本当のことだけ知りたい 須藤絢乃×ゆっきゅん傑作選 / 撮影=須藤絢乃
❖創作
光々結び / 水沢なお
恋する惑星 / 小野絵里華
盛れている光の中で / 初谷むい
❖エッセイ・談話
かけがえない才能 / 吉本ばなな
君臨するDIVA / 金原ひとみ
永遠不滅の君へ――『生まれ変わらないあなたを』における友情表象試論、あるいは片道書簡 / 児玉雨子
渡せなかった手紙を次は / 新崎瞳
見えるものと見えないもの / 石井ゆかり
プライベート・スーパースター / 君島大空
特別な孤独をくれる人 / 阿部はりか
中華料理屋から始まる奇跡 / 奥中康一郎
ゆっきゅんは歌で映画を撮っている / 金子由里奈
ゆっきゅんが映画界にいてくれてよかった / 児玉美月
前代未聞のプレゼンター / 井戸沼紀美
ハッピーエンドの向こう側で / ルアン
ゆっきゅんの歌唱法について――「誤解されやすさ」を巡る考察 / 菊地成孔
青学時代のゆっきゅん / 三浦哲哉
ゆっきゅんを伝える。 / 根本宗子
この際(歳)だからマウントをとっておく / 嶽本野ばら
うるさくてあいまい/しずかでたしか / 少年アヤ
ゆっきゅんの薄い本(自作)について私が知っている二、三では済まない事柄 / 野中モモ
❖詞
DIVA Project 前口上 / ゆっきゅん
❖アンケート
ゆっきゅんとわたし / 唐田えりか・藤井隆・でか美ちゃん・幕須介人・小出祐介(Base Ball Bear)・柚木麻子・藪前知子・小山田米呂・竹中夏海・山中瑶子・荒川(エルフ)・首藤凜・柴田聡子・ラブリーサマーちゃん・田島ハルコ・浜崎容子・福富優樹(Homecomings)・絵恋ちゃん・徳利・イズミ・セクシー・長田左右吉
❖ZINE再録
夢でもなんでもない私
❖イラストギャラリー
金井冬樹のゆっきゅん像 / 金井冬樹
会ったことないのに友達みたい / みなはむ
ねえ、不思議ね ココロが晴れたよ / iVy
よく晴れた夜 / 須藤はる奈
❖論考
過去は過去のまま、喪失は喪失のまま――映画として観る「ログアウト・ボーナス」「次行かない次」「いつでも会えるよ」 / 浅井美咲
モーションとエモーションの無職歌――「ログアウト・ボーナス」 / 西口想
「プライベート」の再発明――浜崎あゆみ・デジタルメディア・〈セカイ系〉 / 北出栞
映画の終わりに――電影と少年CQの「ハッピーエンド」に寄せて / 木村優希
無防備なあなたへ――アイドルに歌詞を書く / いなだ易
私が私を愛してる〉と言うために――ゆっきゅん『DIVA YOU』におけるかけがえない孤独と親密さをめぐって / 青本瑞季
クィアリングとしてのリミックス――『生まれ変わらない私を!?』を聴く / 天野龍太郎
〝NERDIVA(ナーデイーバ)〟 / 栗田隆子
これからも見ている / 惠愛由
ファッションとコスチューム、自己表現と触覚の間で――「好き」を貫くためのロリータとキャンプ、そしてDIVA / 安齋詩歩子
自分に嘘はつかない――「脆弱性」と「誠実さ」をめぐる音楽表現の潮流から考えるゆっきゅんの実践 / 最込舜一
新しいDIVA――ゆっきゅんという未定義の祝祭について / つやちゃん
J-POPアルバムとしての『生まれ変わらないあなたを』 / 和田信一郎(s.h.i.)
隣の部屋から本気のゆっきゅんが / 細馬宏通
❖クロニクル
Y 愛すべきDIVAがいて / 綿貫大介
❖連載
故旧哀傷・小堀益 / 中村稔
❖詩
宿根草フューネラル / のもとしゅうへい
❖今月の作品
ながさきふみ・田幸樹枝・あらいあい・夏野竜胆 / 選=井坂洋子
❖われ発見せり
Oberfläche des Lebens(生の表面) / 氏原賢人
表紙・目次・扉……北岡誠吾
表紙・カラー口絵撮り下ろし
写真:須藤絢乃
衣装デザイン制作:YUHEI SUGIMOTO
ヘアメイク:津嘉山南