書名:Kingdom of Sally
著者:網代幸介(Kosuke Ajiro)
判型・装丁:A4/糸かがり上製本(細布クロス装・箔押し)
ページ数:112ページ/オールカラー
言語:日英バイリンガル
発売日:2026年9月26日
定価:5,500円(税抜)/ 6,050円(税込)
ISBN:978-4-9912414-8-2
発行:biscuit books(株式会社biscuit)
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網代幸介|Kosuke Ajiro が10年をかけて記録した、もうひとつの世界「サリー王国」。その物語と130点以上の作品を収めた、作家初の本格作品集です。
書き下ろし物語『Kingdom of Sally』全10章(約3,000文字・日英バイリンガル)を軸に、ペインティング/ドローイング/陶/木彫/粘土/タロット/人形と、多領域にわたる作品を有機的に結び、ひとつの大きな世界像を立ち上げます。
糸かがり上製本・細布クロス装・つや消し金の箔押し。手元に長く置いていただくための造本で仕上げました。
網代幸介(1980年生まれ)は東京を拠点とするアーティスト。幼少時からみずからの内にある「もうひとつの世界」を作品にあらわし、追求しています。アクリル彩による絵画を中心に、陶による造形や絵皿、人形の立体作品、アニメーション、音楽などを手がけてきました。
「もうひとつの世界」は、作家の子ども時代の記憶や、影響を受けたものごと、身近な出来事にもとづきながらも、「中世くらいの発達段階でいったんは滅びた、知られざる文明」というナラティブ(語り方)であらわされます。それは虚構でありながら、同時に作家の内的現実なのです。網代は、この失われた文明を発掘する考古学者として、目の前で展開される遠い過去の歴史を、つぎつぎと絵筆で描きとめ、記録していきます。作品は古代の遺物であり、朽ちたような経年変化の痕跡があるのはそのためです。 各作品には、時代設定やコンテクストがあり、登場する人物や空想的な怪物にはときに固有名があたえられ、描かれる場面には意味があります。起源を説くものであったり、教訓、寓話であったり、小さな出来事であったりと、さまざまです。これらの詳細な設定は、王朝、創世神話、文明といった壮大なスケールにまで発展し、その全貌は、作家自身にもまだわかっていません。制約から解き放たれた「もうひとつの世界」では、さまざまな不条理がみられます。残酷さとユーモア、グロテスクと可愛らしさが同居するのも、不思議ではありません。作家はしばしば「少女」の姿となった自身を目撃し、絵で記録するというドッペルゲンガーが起こります。
網代作品には、日本の伝統的な絵巻物やヨーロッパ中世写本、古今東西のさまざまな民衆的宗教美術の要素をみることができ、とりわけヒエロニムス・ボスの影響があげられます。深層意識の表出という意味ではユングや、シュールレアリスムの幻視、アウトサイダーアートと関連づけることでもできるほか、現代日本のキャラクター文化との近親性もみられます。











