PHOTO : KAZUNORI ITO
2016年2月24日発行
サイズ 210ミリ×150ミリ
16ページ ペーパーバック
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夏になると小笠原に通っていた。
東京から南へ1000km、船で25時間。
亜熱帯の花が咲き、海は深く透明で、朝夕の空は激しく焼けた。
どんなに撮っても「今」は撮った瞬間からどんどん過去になって行く…。
30年後。過去はいつの間にか、昔の「今」に変わっていた。
zineとは、限りなく個人的な感覚がそこに感じられるところが、とても楽しく新鮮でもあります。
伊東さんの「OGASAWARA 198X」は、80年代に毎年夏に通った小笠原で撮影されたスライドフィルムの退色を防ぐため90年代にフォトCDに複製したところ、独特の発色になったそうです。
当時、自分のために撮影された写真が、時が過ぎると別の見え方をする・・・・そういう経験は誰しもあります。
この小さなzineに流れる空気は、なぜだか懐かしいような新しいような不思議な感覚です。
